男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

トニー滝谷 プレミアム・エディション [DVD]

市川準監督は大好きなのですが、全ての作品を網羅しているわけではなく、他に何かプラスアルファがあると観ているような感じです。

今回は宮沢りえ。これがまあ綺麗で綺麗で、大変結構でございました。

映像に関してもますます市川準タッチが全編にみなぎっていて、遮蔽物によるワイプ繋ぎを全編に用いたり、被写界深度を恐ろしく浅くしてのカタログ風の描写(美術関係も完全に人が住んでいるとは思えない徹底した寒々しさ)、後姿を切り取る感情表現の独特さや、足元とそこに一緒に映るブランド商品の紙袋の捉え方など、決めギメで大変好みでした。中でも一番衝撃的だったのは坂道の上を往来する人物や自転車を捉えたショットで、背景の馬鹿でかく美しい空をキャンバスにして坂道自体をフレーム下へ追いやったその構図は度肝抜かれました。美しい……。