男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

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メイキングと本編をdts音声のティム・バートンの音声解説で鑑賞。

メイキングは現在のドキュメンタリーで非常に見応えがありました。少し細切れなのが気になりますが。とにかく美術デザインのAnton Furstの功績を讃えまくっているのが良かったです。あの映画はホント美術が素晴らしいですから。バットモービルのデザインが完成するあたりは感激します。

ティム・バートンも現在はすっかり社交性を身につけているようで、音声解説もスムーズに色々なエピソードを話していて楽しめました。ジャック・ニコルソンの凄さと素晴らしさを絶賛しまくるのですが、本編を改めて同時に観直していても全く同感で、当時はジャック・ニコルソンのほうがクレジットが先なのが解せなかったもんですが、今ではそれで当然だと感じます。それぐらいこの映画はジャック・ニコルソンが中心になっている映画だと感じます。
ジャック・ニコルソンがオーバーな芝居をしている部分も面白いのですが、細かい仕草で笑わせるところも大好きです。冒頭付近で鏡でスーツの状態をチェックしているジャックの肩に置いたアリシアの手をチラっと汚らわしそうに観る仕草とか、クライマックスの教会の鐘楼シーンで、ビッキーのキス攻撃に固まっているところへバットマンから声をかけられたときの「へ?」という感じで横を見る芝居とか、大爆笑です。
音声解説では他にもジャック・パランスに撮影初日から業界の恐ろしさを叩き込まれて震え上がる話とか*1、第二班監督でかの「ランボー3怒りの脱出」の代打監督として有名なピーター・マクドナルドにアクション演出について色々教わった話とかが興味ぶかかったです。
それにしてもティム・バートンがこんなにこの映画が好きだったのはちょっと意外でした。苦労ばっかりでいい思い出がないと思っていたのですが、楽しい思い出がいっぱいで誇りに思っているそうです。

本編が今観直してもかなり面白いことに衝撃でした。逆に今観たほうが前半部分の見せ場のないところへの疑問も全然なく(公開当時は少し眠くなった)、高画質になった所為で美術や撮影の美しさなども堪能できて、非常に質の高い映画であることを再認識しました。

ただ、音声解説ではあまりにも友達過ぎてダニー・エルフマンの功績については殆ど話されず、メイキングでもちょっと物足りないという感じでしたので、この映画の偉大な功績の一つである、あの有名な音楽についてもっともっと掘り下げて欲しかったです。まあ「リターンズ」の仕事も素晴らしいのでそちらのメイキングに期待したいです。

*1:セットから出てこないパランスに「早くでてきてくれ」と声をかけたら説教を食らった。