女優霊 [VHS]
中田秀夫と高橋洋の出世作で、あの「リング [DVD]」に繋がる映画ですね。キャメロンでいうところの「エイリアン2」の前の「ターミネーター」みたいなもんでしょうか。
高橋洋が指摘しているように、幽霊が笑うところで肩を揺らしていたり、クライマックスに幽霊が姿を現したりという部分はやはり見直すと気になりますが、最初に観たときの衝撃は色褪せずにやっぱり怖いです。
ボクが一番好きなのは未現像のフィルムを使って撮影したモノを現像したら、昔のテレビドラマが写っていて、それに……
と言うシークエンス。
このピンボケ具合や、カメラのパン速度、女優さんの驚愕の表情の絶妙さ、などなど。
また、それをスタインベック(フィルムを手動で動かして編集点を探す機械)で速度を徐々にゆっくりして女優の後ろにチラっと見え隠れする幽霊を柳ユーレイが見ようとする時の、徐々にアップになっていくつれて画面の粒子が荒れてくるのが非常に効果的で、音もどんどんなくなっていくにつれて観客の集中力が高められた瞬間に、ドンと編集室の扉が開いてプロデューサーが入ってくる場面はホントに心臓が口から飛び出そうになります。ショック演出の教科書のような場面です。