男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

レインマン [DVD]

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やっとこさリアルタイムに観られる時間に放送していました。

作品の魅力の一つである自然光を意識した撮影(具体的にいうと室内の暗部と屋外の明るさをそのままにして、人物などがシルエットになる)が大好きで、ジョン・シールは「ヒッチャー」でも低予算にもかかわらず丁寧な仕事をしていたことでも印象に残っています。最近では「ハリー・ポッター賢者の石」でも雰囲気のある仕事をしていましたが、「刑事ジョン・ブック/目撃者」などのシルクのような映像がやはり印象深いと思います。

この映画は稀代のアゲチンであるトム・クルーズの面目躍如ともなって、随分と割の悪い評価を受けています。ところが、見直すと相変わらずのクルーズ芝居炸裂にも関わらず、自分勝手な若造という役柄に非常にマッチしているので、キャスティングは素晴らしいのだと思います。いつまでたっても変わらないなと思っていましたが、やっぱりこの頃は若さが漲っていますね。

ダスティン・ホフマンカメラが回っていないときに普通の状態に戻っているのが想像できない芝居はやっぱり凄くて、メイキングなんて観たらかなりの違和感を感じること必至です。でもホフマンだけに、撮影中は普段からあのままですごしている可能性も高いですねえ。

また、この映画はハンス・ジマー出世作としても記憶される映画ですが、現在のコツを掴んだ手抜き仕事とは違って、非常に印象深いメロディを作っています。

<ハイビジョンの見所>

  • モーテルやホテルの美術

高級から安普請まで、様々なホテルやモーテルが登場するのですが、その壁紙や美術が非常に細かく再現されていて素晴らしかったです。特に雨に閉じ込められたモーテルのシークエンスは絶品。

  • 風景

ロードムービーでもある本作なので、車で旅する際の様々なアメリカの風景が単純に美しいです。フィルター処理の効果もきちんと再現されていて、ある意味アナログの風味も残っているようです。

タバコやミスでもくもく出る煙まで、煙の表現はフィルムの独壇場のようなものですが、ハイビジョンではさすがにかなり美しく再現されています。柔らかく繊細な動きを見事に映し出しています。

  • ネオン

クライマックスのラスベガスの場面はハイビジョンの実力発揮とも言えるシーンですが、大きな窓から見下ろす夜景などは非常に美しく背景として表現されていました。