男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ティアーズ・オブ・ザ・サン

評判どおり近代的な小隊での軍事作戦の戦いがリアリティ満点に描かれていて満足しました。特にスナイパーの狙撃の描写が非常にかっこよく、銃声のバンなんて無くて、ガチャという作動音の後に遠くの敵が望遠の中(スコープの画面処理とかのダサいのもなし)ドサドサ倒れていく様子にしびれました。

アフリカの敵たちが偏見どおり(最近「ジェノサイドの丘〈上〉―ルワンダ虐殺の隠された真実」なんか読んでいるから偏見とも思えないところがありますが…)、残虐極まる描写で、同胞での皆殺しや人海戦術などなど、アメリカの戦争映画としてはベトコンに次ぐ設定ですね。勿論エイリアンと同等の扱いなので、次々と襲ってくる敵から必死に逃げる小隊と避難民たちが生き残れるかというクライマックスは、類型的な展開とはいえハラハラしました。

ブルース・ウィリス主演なのですが、小隊の面々も結構キャラが立ってくるので、死んでしまうあたりでは誰が生き残るのか判別できない緊張感も生じていました。


<ハイビジョンの見所>

  • ジャングル

舞台は殆どジャングルで展開するのですが、この湿度感とか木々や雨の描写は特筆モノの見事さでした。それでいて鬱陶しいだけではなく、自然の描写が明確なだけに、その美しさも際立っているので、戦争行為の虚しさもキチンと伝わってくるようでした。

  • 銃器

銃器の細かいディティールがきちんと再現されているので、この手の映画としては観ているだけで燃えるものを感じさせます。

  • 迷彩ペインティング

冒頭の真っ黒なペインティングから、徐々にとれていってからの汚れ方も細かく再現されていました。

皺や披露による隈、少しずつ伸びてくる髭や坊主頭の髪など、非常にきめ細かく再現されているので、ブルース・ウィリスの葛藤や疲れがダイレクトに伝わってくるようで、メイクの仕事ぶりも的確に評価できる次元でした。