男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

デッドゾーン デラックス版 [DVD]

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原作を読んだら当然のように映画が観たくなりました。

この映画は長い間日本未公開だったのですが、高校の頃にやっと公開してビデオも発売になったのを待ちに待って観た覚えがあります。

クローネンバーグの映画としては「ザ・フライ」を丁度観た頃だったので、スティーヴン・キング原作の映画というよりも、彼の映画という印象が強かったです。見直してみると、やっぱりクローネンバーグの映画だなあという印象は変わりませんでした。「ザ・フライ」同様ドラマが終わるとサッとフェードアウトして終わる独特の余韻も非常に似ていますね。

ジェフリー・ボームと言えばこの映画がデビュー作のようですが、これから「ロスト・ボーイ」を書いたり「インナー・スペース」を書いて、「リーサル・ウェポン2」で火が付いたのもつかの間、「インディ・ジョーンズ最後の聖戦」に抜擢されて売れっ子一直線だったのに、最近はぱったり噂を聞きませんねえ。なんだかデビット・コープになれなかった人という感じです。
とはいえ、この映画の脚色は非常に優れていて、ヒロインのセイラがスティルソンの応援にいて、庇うために使われるのが自分の子供という設定の変更などはうまくまとめていると思いました。ジョン・スミスが観る幻視も非常に具体的な映像に変更されていて分かりやすいです。まあ、そういう脚色自体が実は映画的というか少しご都合主義っぽいという印象を受けるのも原作のキングがたっぷりと分量をかけてリアリティを構築している作家だからなのかもしれないですね。

もっとも、この映画で一番の見所はクリストファー・ウォーケンの芝居に尽きるわけで、そりゃあもう最高に哀愁漂っています。