男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン [DVD]

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なにやら一部の人たちに大人気の要素が満載だそうですが、見終わってやたらと納得する展開でした。

ともあれ単純に抜群に楽しくて、面白い映画でした。劇場で観なかったことと、最近のスピルバーグを舐めていたことを反省しました。ジョン・ウィリアムズも近年まれな印象深い音楽を作っていて感心しました。

ディカプリオも子供の犯罪者という雰囲気を自慢の童顔を活かして好演していましたし、トム・ハンクスは友達が少ない堅物で、人の良さが前面に丸出しで笑えました*1
ディカの父親を演じたクリストファー・ウォーケンは役者の中でも何人か存在する人殺しの目を持つ人ですが、今回はそれを逆手に取ったような運の悪い父親像を好演していました。母親との馴れ初めをディカに涙をこらえて聞かせる芝居は絶品で、「ディア・ハンター」以来の感情を押し殺す芝居炸裂でした。

純粋に詐欺師にまつわるだます楽しさとばれそうになるサスペンスが軽妙なタッチで語られてスピルバーグの大人の余裕を感じました。

なんというか、キチンとダレさせずに二時間半弱の上映時間を(ちょっと長いけど)楽しませる手腕はさすがだなあと思いました。シーンごとの小気味よさは特筆モノです。

中途半端な回想形式には若干疑問も感じますが、「ああ、よかったああ」という後味は最高でした。

*1:終盤の、再び逃げ出したディカプリオを信じてたのに、時間になっても戻ってこない場面の所在無い立ち姿は抜群。