男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

回転★★★

恐怖映画に関する本などを読むと必ず目にする古典。

今回WOWOWシネマスコープ(FOXなので、シネマスコープ!とちゃんと出るのが嬉しい)ノートリミンでの放送!

監督のジャック・クレイトンは後に「華麗なるギャツビー」や「何かが道をやってくる」を撮ったりしている。

が、

ここで語られるべきなのは撮影監督のフレディ・フランシスで、前後してイギリスのホラー映画を大量に監督しており、80年代以降はデビット・リンチ監督と組んで「エレファント・マン」や、スコセッシが敢えて起用した「ケープフィアー」など撮影監督して再び活躍している大御所中の大御所。

この作品の撮影は強烈に素晴らしくて、白黒映像とシネマスコープの構図がたまらなくいい感じ。デボラ・カーが蝋燭を持って屋敷内を探索するシーンは、一本のライトで絶妙の影を生み出していて最高。

月明かりが窓から入る処理や、何故か開いている窓の外の処理など、映像そのものが恐怖感を煽ってくれる。

幽霊描写に関しても、近年の日本恐怖映画に与えた影響は大きく、真昼間に遠くの景色の中にポツンと立っている女性の幽霊や、塔の上で逆光でただ立っている男の幽霊などなど。一番強烈なのは、かくれんぼをしようという事になって、デボラ・カーが廊下を歩いていると、フっと横切って部屋に入っていく女性の幽霊はゾクっとくる。そのフッと加減が絶妙で、編集のタイミングと「歩行」を感じさせない処理が素晴らしい。

物語も、当然のようにアンハッピーエンドで、「そんな…」という気分になること請け合い。

「恐怖の足跡」と共に、お化け演出に関しての先駆として重要な映画でした。