男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『姑獲鳥の夏』映画化

この顔がすでに世界が全滅したかのよう


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040628-00000031-nks-ent

おおお、これは大ニュースじゃないでしょうか。

キャスティングは実はどうでもよくて(よくはないんだけど)、重要なのは監督を実相寺昭雄がするということ。

一番このシリーズの監督に向いており、もっともあの時代の再現に適任だと思うからです。いやあ、嬉しい。

後は、監督が原作を気に入っていて(平気で雇われ監督の時は手を抜く人なので)、全力投球に実相寺節を見せてくれることを望みます。

実相寺昭雄監督おすすめ作品》

1.『ウルトラマン』より

第14話「真珠貝防衛指令」ガマクジラ
第15話「恐怖の宇宙線ガヴァドン(A)(B)
第22話「地上破壊工作」テレスドン
第23話「故郷は地球」ジャミラ
第34話「空の贈り物」スカイドン
第35話「怪獣墓場」シーボーズ

やはりウルトラマンの実相寺作品は非常に面白い。シリーズの中では異色作品ばかりなのですが、とにかくやりたい放題なのが最高です。これも佐々木守の脚本が面白いからなのかもしれません。共犯作業。
スカイドン「空の贈り物」は、”○○作戦”!とテロップがバーンと出てきて大盛り上がりです。
名作「怪獣墓場」も素晴らしい。戦う場面でのストップモーションなんて鳥肌もののかっこよさ。
そして、傑作「故郷は地球」。ジャミラは子供たちの物まね(襟首を頭まで持ち上げてほっかむる)で勘違いされがちだけど、もう涙なくしては観られない。しかもここでの実相寺の映像センスのすごさ!4:3スタンダードの画面をここまでフルに使う映像はなかなか観られない。唯一無二というか、誰にもまねできないというか(真似すると、すぐに真似だと思われるほど個性的)。

2.『ウルトラセブン』より

第8話「狙われた街」メトロン星人
第12話「遊星より愛をこめて」スペル星人
第43話「第四惑星の悪夢」

メトロン星人はちゃぶ台で有名で、さすがなセンスですが、戦闘シーンがまたカッコいい。夕陽をバックにしたその映像にはホント脱帽。アンヌ隊員が腕時計を見るだけのショットでも、逆光でものすごいアングルで撮ったり、油断できない映像の連発。
「第四惑星の悪夢」も傑作で、シンメトリーの構図や極端な人物入れ込み(おそらく想像した10倍は人物が入れ込んでいます。ほとんど隙間のような余白にメインの人物が写るセンス!)、美しすぎる移動撮影などなど。中でも白眉なのは公衆電話の受話器を持ったまま異変に気づいて振り向くダンのショット。言葉では説明不可能なので、ぜひ本編でご覧ください。
「遊星より愛をこめて」はかの有名な”欠番”作品ですが、実相寺センスは爆発しているので機会があればぜひ観てほしいです。水槽の中に地球人から奪った血を垂らして、不気味なライティングで(トラウマ必至)ニヤつく宇宙人たちが抜群。ただ、戦闘シーンは適当。ははは。

3.『怪奇大作戦』より

第23話「呪いの壺」
第25話「京都買います」

京都を舞台にした二作で、実相寺の映像の好みが町並みと合致して強烈にいい効果を出しています。愕然とするほど美しいクレーンショットや移動撮影も見もの。

4.ATG作品

「宵闇せまれば」
「無常」
「哥」

広角レンズの使用や恐ろしいほど美しい移動撮影、極端なアングル、などなど実相寺スタイルは映画でも健在ですが、ATG作品ならではド暗いストーリーもすごいです。「無常」のクライマックスの論戦はアドレナリン分泌間違いなし。