男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

剣客商売読了

最終巻である十六巻「浮沈」
まで読み終わりました。

感無量というか、遅読のボクにこんな大量のシリーズをこんなに短期間に一気読みさせるってだけでも池波正太郎先生の筆力は凄いです。

頭とか心が読み進めるたびにきれいになっていく感じがして。

十五巻「二十番斬り」の盛り上がり方は異常で、江戸の市井を描くこのシリーズにおいて、チャンバラという要素の頂点でした。

そのくせ、最後の「浮沈」は池波先生も終わらせるつもりはなかったにしろ、思うところがあったようで、世界観がきれいに閉じているところが哀しかったです。ジーンって感じで。

現在秋山小兵衛が道場を開く頃を舞台にした番外編「黒白(こくびゃく)」を読んでいます。最初の妻お貞が登場するので、かなり新鮮です。

そういえば、池波先生が直木賞を受賞した「錯乱」って、春陽文庫から出てたんですよ。普通置いてないよなあ。しかも、短編集でした。

ただ、これが無茶苦茶面白いんですね。さすがです。鬼のようなシリアス路線なんですが、池波先生のストーリーテリングが冴え渡って、最後の最後までアっと言わされる傑作でした。他の短編も面白い。

重要なキャラとして真田信之が出てきたりするので、真田太平記シリーズも読まなければ。いや、そのまえに鬼平か…ううん、嬉しい悲鳴。