男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『大脱出』21世紀に80年代アクション映画を味わう愉悦

まさかのシュワ大暴れに大興奮

スタローンとシュワルツェネッガー共演という、21世紀にもなってずいぶんと経ったこの2014年、「誰が誰?」と言われてもおかしくないような「今更」感漂う企画映画。

80年代に映画青春時代を送った人間としては、これがどれぐらい凄いことなのかは説明不要。

というわけで、なかば義務感で観に行ってきました。

ところが、

まさに80年代にアクション映画三昧を送った人間にとって、「これを今楽しめる人間でよかった!」と心から喜べる痛快な映画でした。

最初にお断りしておくと、この映画とにかく「雑」です。

大味を通り越して、味覚が麻痺している映画です。

かと言って駄作かといえばそうでもなくて、妙なところが変なふうにくすぐられる映画になっているので、佳作として楽しめる作品ではあります。

ですが、この作品を本当に楽しむためには明らかにターゲットにされているであろう「80年代をアクション映画漬け」で過ごした自分のような人間でないと厳しい。

要するにクライマックスにシュワルツェネッガーが機関銃を「わざわざ銃座から外し、手で保持しながら敵を薙ぎ払っていく」という意味不明のアクションで盛り上がれる人間でないといけない。

なぜ、この映画が「雑」なのかもこれですべて説明がついてしまうという、恐ろしい映画でした。

スタローンが主演のように見せかけて、実は共演者という立場のはずのシュワルツェネッガーに対する配慮が過剰すぎるという、何考えているのかさっぱりわからないけど、魂は即座に反応してしまう作りなのです。

まさか2014年にこんな映画を観ることになるとは。

「ああ、確かに1985年から1989年までの数年間は、まさにこんな映画ばっかり観ていたなあ」という強烈な既視感にめまいすら憶えてしまいます。やはり中学生が人類から決して居なくならないわけですから、常にこういう中学生に向けてしか作られていない映画は確実に必要性があるんだなと痛感させられました。


楽しかったああ!!