男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

午前十時の映画祭で『ヤング・ゼネレーション』を鑑賞

クライマックスの映像設計はぜひ劇場で

中学生の時に水曜ロードショーで初めて観て以来、猛烈に大好きな青春スポーツ映画の傑作を遂に劇場で観ることが出来ました。ありがとう午前十時の映画祭!

TOHOシネマズ六本木のスクリーン2だったので、結構大きな場所だったのですが、席は8割ぐらい埋まっていたんではないでしょうか。こんなに入っているとは思っていなかったので驚きです。

中学生の時には、ただただイタリアかぶれの自転車野郎デイブの恋あり友情あり挫折ありの青春を楽しみ、そして中盤やクライマックスの激燃え自転車シーンにひたすら熱くなって観ていましたが、何度も観ていると地元の大学にやってくる(あれって、多分別の町からもたくさん来ているんでしょうね)大学生たちの華やかなキャンパスライフにコンプレックスを抱いたまま悶々と生活する四人組に激しく感情移入してしまう。

そして大人になってみると、ただただコメディリリーフとして存在していたのだと思っていたイタリア移民のお父さんやお母さんとの面白おかしいやりとりにも別の視点を持ってしまう。楽天主義なんだけど、家族のことをキチンとコントロールしている知的な母親像や、粗野なんだけど息子のことを大切に考えていて、しみじみと含蓄のあるセリフを言う父親の側の心情などが強くわかってくる。

やっぱり良い映画ってのはこういった観る側の経年に対して劣化しない。

それは、クライマックスでの盛り上がりがやっぱり半端じゃないってことにも尽きるんですけど。あれを両立させて一つのドラマに組み込んでいる脚本は本当に素晴らしい。

そして、『ブリット』で”カーチェイス”というものをマックイーンと共同で「発明」したピーター・イエーツ監督ならではの矜持を感じる自転車レースシーンの迫力は劇場で観ると数倍にも跳ね上がる。望遠で捉えられるラスト二週のワンカット処理はホントにヤバイぐらい盛り上がるよ。


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全編に使用されるオペラや交響曲などのクラシック音楽もこの映画の特色の一つ。この映画を観れば誰でもメンデルスゾーン交響曲『イタリア』が好きなるのは間違いない。

僕の愛聴しているのは名盤トスカニーニによるこちら。第四楽章の燃え方が半端じゃありません。


デイブがキャサリンに歌うセレナーデはこちら

Marthaという曲のM'appari tutt'amor

本編を観すぎると、どのバージョンを聴いても途中でガン!と鉄柱に手をぶつけそうになるw