『借りぐらしのアリエッティ』★★★
借りぐらしのアリエッティ [Blu-ray]
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サウンドイフェクトが繊細で効果的
ものすごくフラットな心構えで観たせいか、けっこう楽しんでみてしまいました。94分という短い上映時間も意外で嬉しかった。
大作志向の強くなりがちなジブリ作品ですが、やはりこういう「何かの同時上映」のようなシンプルな作品も必要だと思います。それでいながら作りはやたらと緻密なのもいい。
小人から観た世界と、人間から観た世界を、繊細な視点移動と音響効果で「体感」させる手法はなかなか素晴らしく、か弱い少年が巨大生物のように感じられる。
お話自体も「小人」側の生活描写をやたらと丹念に描くあたりはまるで高畑勲と宮崎駿コンビの『ハイジ』などを彷彿とさせてくれます。
メインキャラの一人である「しょう」が、心臓の手術を控えた「おとなしい少年」というキャラクター設定なのもいまどきのアニメでは大変珍しく新鮮でした。
樹木希林が嬉々として演じているお手伝いさんの「はる」がちょっとした敵役として機能しているんですが、個人的にああいったキャラは観ていて面倒くさいのでちょっと残念でした。実は彼女も子供の頃に小人に出会っているらしいので、ああみえて実はいい人だったりすると良かったんだけど……。まあ、そういうお話でもないか。
床下の小人たち―小人の冒険シリーズ〈1〉 (岩波少年文庫)
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