男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『キック・アス』国内版ブルーレイ・レビューその2(本編)

キック・アス Blu-ray(特典DVD付2枚組)
東宝 (2011-03-18)
売り上げランキング: 11

残念ながらインターレス。ただし、画質は良好。

さて、先日は特典DVDのレビューをしましたが、今日はいよいよ「本編」のブルーレイを観ました。

以下はアメリカ盤ブルーレイとの比較になります。

結論から言うと、みんなが残念に思っているようにまさかの「1080i」という今時あり得ない仕様で発売されたにも関わらず(ここから重要)、画質は極めて良好。

基本的にマスターの違うアメリカ盤と比較すると、場面によって良かったり劣っていたりするんですが、総じて高画質です。レンタル版を視聴した時も思ったのですが、国内版のマスターは「質感」が良いと個人的に思います。例えばヒット・ガールのマントやレザースーツの質感が国内版だとかなり生々しい。勿論比べると微々たるもなのですが、印象としてはそういう感じ。
逆にミンディ初登場の、着弾訓練のシーンでは、周りの用水池のさざ波や風に揺れる雑草などのディティールがアメリカ盤は精細。ついでに、デイモンの青ひげの生々しささもアメリカ盤のほうが上。

そして、インターレスの弊害もやはりあって、ヒット・ガールのナイトビジョンの表示関係が若干ギクシャクしている感じがします。当然日本語字幕もたまに乱れます。

ただ、150インチ以上のホームシアターなどでの再生となるとどうなるのかは観てみないと分かりません。プログレッシブでの24p再生はやはりかなりフィルムの雰囲気を再現できますので、国内版は厳しいかもしれませんね。

仕様変更によって片面二層になった本編ディスクは、やはり容量も37GB近くあり、ビットレートを比較してもアメリカ盤とは倍近い数値を稼いでいます。まあ、だからこそインターレスでもクオリティを保っているのかもしれません。

もっとも、画質なんてそういう数値では決して測れないので、実際に自分が観てどう思うかが問題。

ボクは吹き替え版の出来の良さや、貴重なクロエの来日インタビュー&記者会見特典も含めて、国内版はマストバイだと思います。

アメリカ盤には収録されている音声解説とPinP解説動画(マシュー監督が本編を見ながらあれこれ解説しているのを同時に観られる動画でこれがかなり面白い)は、残念ながら収録されていません。純粋に本編のみ。

まあ、ぶっちゃけ、文句のないように「片面二層でdts-HD7.1chでプログレッシブで音声解説もPinPの動画解説も収録した本編のみのディスク」だったらこんなメンドくさい事にならなかったのになあという思いはあります。だって、容量的にもマスター的にも十分可能だという気がするからです。

どこでどうなったのか事情が知りたいところですが……


あ、でもサウンドdts-HDロスレス音声で十分高音質になっていますが、アメリカ盤の7.1chとは根本的に違います。チャンネル数が多いとかの問題じゃなくて、アメリカ盤のサウンドは本当に高音質です。クオリティが本当に高い。単純に細かい音が大量に聞こえますし、音の鮮度も実に素晴らしい。こればっかりはアメリカ盤の圧勝。


という訳で、ファンならアメリカ盤も絶対に持って置いたほうがいいと思いますよ。どうせ安いですし。


追記:

書き忘れていましたが、同梱されている小冊子の出来がやたらといいんですよ。役者陣へのインタビューと監督へのインタビューが掲載されていて、どれもなかなか新鮮な事が書かれています。また写真も小さいながらも豊富で、観たことのないヒット・ガールの写真も数点あります。これも国内版いい仕事しています。


Kick-Ass (Three-Disc Blu-ray/DVD Combo + Digital Copy)
Matthew Vaughn

B002ZG9846
Lions Gate 2010-08-03
Sales Rank : 112

See details at Amazon
by G-Tools