羅生門 デジタル完全版 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2009/02/06
- メディア: Blu-ray
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音声修復が肝かもしれません
無駄遣いを減らすよう、ゲームやブルーレイはなるべく購入しないようにしているのですが、こればっかりは買わないわけにはいかない!
黒澤作品初のブルーレイとしてはこれ以上ないほどふさわしい作品じゃないでしょうかね。東宝作品はどうせいつまで経っても出ないでしょうから。
この映画はフィルム、VHS、LD、デラックス版LD、DVD、BS放送のHD版と見てきましたが、やはりどの状態でもフィルムの状態の悪さはいかんともしがたい感じでした。DVDの時は「おお」と驚くほど鮮明になっていましたが、まだ「音」がどうしようもなくこもっているんですね。
今回デジタル修復が行われたというニュースを聞いてから非常に楽しみにしていたのですが、明日から劇場でもかかると言うことなので、是非観に行っておきたいもんです。
映像は今の技術でかなり鮮明になる予感があるのですが、音声の修復がどうなるか興味津々です。
「黒澤の作品が海外で評価が高いのは、字幕で上映されるからだ」
という冗談とも本気ともとれる話があるほど、黒澤の初期作品の音声は、録音状態がよくないのと芝居に勢いを求めるあまり何言ってるかわからないのが多いです。何度も観て脚本もあわせて読むことで初めて理解できる台詞も多いです。後期の作品は録音状態が良くなっているので問題ないんですけどね。
『羅生門』は早坂文雄のボレロをイメージした素晴らしい音楽もいいですし、検非違使での話にはじまって、インナーボイスまで入るというまさに”台詞劇”。音声がどれだけクリアになっているか期待したいです。
余談ですが、ボクの十八番の物真似に三船俊郎が何言ってるかよく分からない台詞があります。これが通用しなくなる日が近づいているかもしれません。
「たじょぉまるがうまかあおちたぁあ……げひにはげひのももかんがかあしかできんもなだあなあ! おれのくびはおおちのとぢえにかかるものとおおってる……へたなかくしだてあせん!!」