男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

アイアンマン


燃え展開が凄い

アイアンマンを初日の初回に観てきましたよ!

最初はガラガラだったのですが、ちょっとずつ埋まって、ガラぐらいにはなりました。でも大きいスクリーンでやってくれたのは嬉しかったです。

期待通りロバート・ダウニー・JRが実に素晴らしくて最高でした。トニー・スターク社長というキャラをすこぶる魅力的に演じていて、作品をグっと底上げしている印象です。人生の荒波を何度もライドしてきた人間ならではの肩の力が抜けた芝居は凄くあのキャラに馴染んでいました。


<以下ネタバレ>

ジョン・ファヴロー監督の燃え演出も、最近のハリウッド・アクションによくある”ガチャガチャタイプ”ではなく、キチンと緩急が効かせてあって見逃せません。やはり特筆すべきは”マーク1”誕生の一連のシークエンス。場面を前後させた実に効果的な冒頭部分から引き込まれます。ゲリラの人質ビデオ(これも実は黒幕が暴かれる伏線になっている)からタイトルが出る部分は実に斬新。
スタークの命を助けた捕虜のインセンとの友情も素晴らしくて、彼のドラマも短く適切に描かれているのでスタークが正義に目覚める動機付けに充分説得力があります。

そして期待以上の丁寧さでガンガンとマーク1を手作りしていく過程が描かれて、いよいよ起動する場面の盛り上がりが半端じゃないです。インセンが時間稼ぎに犠牲になる中、起動のロード・バーがノートパソコンの画面に映し出されるだけの演出も最高です。

「君は命の恩人だ」
「その命を大事にするんだ」
泣ける。

徐々にバーが進む中、画面が暗転していき、SEが重低音を奏で始めるのにあわせて血がたぎってきます。
いよいよ登場するマーク1は、予想以上にロボ丸出しのド迫力でゲリラを一掃! ミサイル発射の着火を紐で引っ張ったり、操作系も思いっきりツボ。
しかもメイン・ウェポンが火炎放射器という、ものすごい効果的な殺傷兵器なところもミソ。トニー・スターク社長のえげつない根っこがよく表現されていて感涙です。
地獄絵図の中で決めポーズを決めながら大暴れするマーク1だけで、もう入場料金の元は取れました。

アメリカに帰還してからもまたまた面白くて、秘書のペッパーとのちょっとしたロマンスも魅力的。彼女を好演しているグウェネスも適役。

そして、またまた地下工房で延々とスーツの開発を続けるシークエンスが! ここらあたりもう失禁モノの面白さで、もっともっと続いて欲しいぐらいでした。インセンに続いて助手になるのはスターク自身が作ったコンピューターAIと不器用ハンドと名付けられたロボット・アーム。こいつらが予想外にいいキャラになっていて、全編でも屈指の名場面を創出してくれます。
敵のボスである裏切り者のオバデヤに胸のアーク・リアクターを抜き取られて大ピンチに陥ったスターク社長が、最後の力を振り絞ってペッパーが記念にと取っておいた初期のリアクターを取りに行くのですが、ギリギリで力尽きてしまう。しかし、そこへ不器用ハンドがすっとそれを取って差し出す。

「良い子だ」

キター!!

こういうのたまりません。

アメコミ・ヒーローものの一作目としては、お約束どおりアイアンマン自体の活躍はそれほど多くないんです。それでもやはり魅力的なのはトニー・スターク社長のキャラと一連のスーツ製作の過程が実に面白く描かれている事ではないでしょうか。マーク2で初めて空を飛ぶシーンでは、スターク社長がただ単に「空を飛びたい」という欲求が強いことが描かれていてまた感激します。マーク1でもわざわざ脱出措置とはいえ飛行機能をつけているぐらいですし。

コンピューター関連のテクノロジーが、現在の少しだけ未来っぽい設定なのも効果的で、アメリカ人がどういうわけだかいっつもあこがれているバーチャルなインターフェイスも、観客に具体的に創作過程をイメージさせて巧いなあと感心しました。さりげなく手でなでただけで現れるキーボードのインターフェイスもカッコイイし。それなのに洞窟内では思いっきり古いパソコンも使いこなしているあたりに、技術屋っぽさが出ていて好きです。

そういえばスーツ着用時でもちゃんと携帯電話に繋がるのも現代風で効果的でした。アメリカ空軍のF22とドッグ・ファイトを繰り広げるシーンでも効果的に使われていましたし。

「オープンカーに乗ってるんだ」

ラストも凄く好きで、スターク社長が記者会見で我慢しきれず


「実を言うと……わたしがアイアンマンだ」

と爆弾発言をしたところでスパっとエンディング。痺れる。


でも、そこに日本語字幕で(エンドクレジットの後にも映像があります)ってのは無粋じゃないでしょうか? あれは止めて欲しかったなあ。



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アメリカでは今月末にブルーレイディスクが発売されます。早速予約しちゃいました。日本ではSPEが配給ですので『スパイダーマン』同様来年早々にでもブルーレイ化されると思いますが、パラマウントが製作なのでどっちになるのかなあ。


追記:

3ヶ月間捕虜になって帰還したスターク社長が開口一番

アメリカン・チーズ・バーガーが食べたい」

って言うのは、実にらしくて笑いました。しかも記者会見会場でポケットから取り出してムシャムシャ。ははは。

家ではお土産のピザをムシャムシャ。

どうでもいいけど、あの場面のピザは猛烈に不味そうだ。冷めた感じが『コブラ』でスタローンがハサミを使って切るピザみたいで。