男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

猿の惑星 35周年記念 アルティメット・エディション [DVD]

猿の惑星 35周年記念 アルティメット・エディション [DVD]

近くのブックオフで恐ろしいほど安く売っていたので思わず購入。特典ディスクの『猿の惑星のすべて』がWOWOWで放送したときに観て、かなり面白かったので。そのほかの特典映像はほとんどそちらとダブるのでアレでしたけど。
猿の惑星』単独のメイキングが半分ぐらいで、残りはシリーズに対して割り振られています。ボクは割りとシリーズ全部が好きなので、凄く興味深く面白かったです。『新・猿の惑星』なんか最高なんですよね。

本編ディスクもかつての二ヶ国語LD(子供の頃ってLD全体が凄く高級感あったのを思い出す一枚です)から流用された吹替えと、ジェリー・ゴールドスミスの音声解説を字幕で観ました。
ジェリー・ゴールドスミスの音声解説はずっとしゃべり続けているわけではなく、要所要所でちょこちょこコメントをするという感じです。30年以上ぶりに観直すそうで、終始フランクリン・J・シャフナー監督が絶大な信頼をよせてくれて、凄くいい合作ができたことを強調していました。あの革新的な音楽についても結構難しい説明を交えて解説してくれます(半分はよく分からなかったですけどね。ははは)。現在のうるさすぎる映画音楽にも苦言を呈しています。
吹替えは最後の最後の台詞を、映像より先にネタバレしてしまうという結構大問題な吹替えでした(ネットでも話題になっていました)。
ボクが最初にテレビで観たときは、最後のオプチカルのズーム・バックの映像に

「地球だったんだぁ! 地球だったんだぁ だぁ、だぁ……」

エコーがかかっていたのが印象的でした。原音ではあそこは台詞はなくて、波の音だけがしている凄く印象的な演出がなされています。

ボクが好きな吹替えはコーネリアスロディ・マクドウォール)が山田康雄のバージョンですが、今回の吹替えでは富山敬で、これも非常にハマっていました。まあ、ちょっと猿度が低いですけど。

観なおす度に思うのは、全体を貫く硬派な雰囲気がいいことですね。子供の頃観ると異世界探検モノとして楽しいんですが、大人になると裁判のシーンやチャールトン・ヘストン演じるテイラーのキャラクターが厭世的だったりして非常に奥深く感じます。あと、猿が登場する瞬間までの30分間近くが異様に完成度が高いのがビビりますね。猿のコミュニティーに行くと一気にセット臭いと言うか、作り物っぽくなってしまうんですが、あの砂漠を延々3人の宇宙服姿の男が彷徨うくだりは非常にシリアスな雰囲気と、トワイライト・ゾーン的な雰囲気が味わえてたまりません。監督が前半の長さにこだわっていたとメイキングで説明されますが、充分納得のいく仕事です。

それにしてもジェリー・ゴールドスミスの音楽は凄すぎますねえ。仲間の一人がロボトミー手術を受けているのが分かる場面の衝撃的な音楽とかヤバいです。全体的なムードも監督の意図を100%理解して、多分それ以上の効果を生み出しているんじゃないでしょうか。