リンダリンダリンダ

HD→DVDと観てしまうと、もうSD画質の限界をヒシヒシと感じてしまう。勿論WOWOW放送版のMPEG2が他のHD画質に比べて飛びぬけて良い訳ではないんですが、明らかにSD画質のDVDでは味わえない情報量の多さが＝映画の演出に深く関わっていることを痛感します。まあ、フィルムで観るに越した事は無いわけですが……

そんな訳で再度HDのWOWOW放送版を観直しています。この映画のもう一つの主役といっても良い高校校舎は、移転直後の前橋工業高校を使用できたそうです。監督達の音声解説でもそれがいかにラッキーだったかや、実際に生徒達が何年も過ごして天然の完璧な”汚れ”が施されていることの喜びを語っていたとおり、学校の持つ味わいがどっぷりとしみこんでいるのがHD画質だとモロに伝わってくるのが素晴らしいです。

クライマックスの雨とそれを背景にした無人の校舎のモンタージュには強烈な感動をかきたてられるのですが、こちらもHD画質だとその汚れ方や暗部の再現性が際立っているのでより深く感動できます。

また、文化祭の出店物関係や、凄く生活感のある軽音楽部の部室、そして少ししか登場しないのが勿体無いと思えるほど完璧な４人の自宅など、どれもこれも素晴らしい美術の仕事もさらにじっくりと味わうことが出来るのもHDならではですね。（我ながら書いていてどこかの企業の回し者のような気分ですが）