マトリックス・レボリューションズ
世間的にはリローデッドとあわせて殆ど黙殺状態になっている今作。下手するとマトリックス・シリーズ全体が一作目のときの評価とは180度違って映画の歴史から消え去ろうとしているような雰囲気が感じられます。
ボクのようなレボリューションズ信者としてはかなり肩身の狭い状況なのですが、まったくそんなことは気にせず声を大にして「最高に面白い!」といいたいですね。
この映画は前作の「リローデッド」とあわせて一本の続編となる訳ですが、どういう意図なのか全く映画の毛色が変わってしまっているのが特徴です。同時に撮影されてスタッフも完全に一緒なのにこれは驚くしかないです。まさか撮影方式だけじゃなく「バック・トゥ」シリーズを意識したとも思えないし(あちらも完全に2と3がジャンル自体違う)。
ボクはどういうわけだか理由がハッキリしないんですが、この映画の盛り上げどころや泣かせどころが思いっきりツボにきてしまうんです。それは多分小学生や中学生の頃に夢見ていた無責任な願望が具現化しているからなのかもしれないです。マトリックス・シリーズにある観客を煙に巻くだけ巻いて後は知らないという雰囲気がリローデッドに充満しているとしたら、こちらには(わずかに残ってはいますが)それがすっかり無くなってしまって、ボンクラな部分だけが残っているのも好きな理由かもしれないです。
とりあえず戻ってくるハンマー号のためにゲートを開けるくだりがとにかく好きで、何度観てもウルっとくるんですねえ。
<ハイビジョンの見所>
- 機械の表現
マトリックス・シリーズを初めてハイビジョンで観たわけですが、機械の油ギッシュな光沢がヌラヌラと表現されて、CGIとは思えない質感を思う存分表現しているように感じました。逆に小道具で表現された足元の残骸などが酷くチャチに見えるのが皮肉です。
- 動き回るカメラワーク
映画館では画面が大きすぎ、DVDでは情報量が足りないせいで、ただ単に凄いスピードで動いている物を捉えているとしか認知できない戦闘シーンですが、ハイビジョンだと情報量が多いために何がどうなっているのかが認識できました。
- 雨の中の決闘
この映画のクライマックス。雷雨の中で繰り広げられるネオとスミスの一対一の戦いですが、全編雨が降っているので、水滴と衝撃波による水球の表現が思う存分堪能できます。中盤の降り注ぐガラスの破片の細かい一片一片がハイビジョンの魅力爆発。雷鳴を合図にスローに切り替わる瞬間などは粒子状の水滴の綺麗さにため息が出ます。(とは言いつつ、ネオが血をペっと吐いてからのドラゴン手招きではただただ燃えましたが)
しっかし、ドン・デイビスの音楽は燃えさせすぎです。
- アーティスト: サントラ
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激燃えのエンディング「Navras」のイントロ・コーラスは「シャンティ・マントラ」(平和の祈り」というマントラだそうです。
Asatoma Satgamaya,
Tamasoma Jyothir Gamaya,
Mrityorma Amritam Gamaya.
アサトーマ サッドガマヤー
タマソーマ ジョーティルガマヤ
ムリッティヨールマ アムルタムガマヤ
これで適当に口ずさまなくても大丈夫だぞ! みんなも覚えよう!(何か不謹慎)