男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

レッド・ドラゴン★★★

トマス・ハリスの二作目で、あの「羊たちの沈黙」の前作にあたる「レッド・ドラゴン」二回目の映画化。

前回はマイケル・マンの監督で「マンハンター」というタイトルで映画化されてまして、そちらもマンなので傑作なのですが、残念ながらレクター博士アンソニー・ホプキンスではない(当たり前)。

と言うわけで、アンソニー・ホプキンスレクター博士の原作三部作を全部映画化しておく(年齢的にもぎりぎりでしたが)と言う企画ありきの作品。

監督がブレット・ラトナーと言うことで、かなり場違いな印象を受けるが(「ラッシュ・アワー」などのシリーズのせいで)、ラトナー監督しっかりとがんばっています。

ただ、「羊たちの沈黙」にあるような監督の個性と言う部分ではやはり、及第点と言う印象も。

この作品はスタッフが凄くて

撮影はダンテ・スピノッティ(マンハンターもマイケル・マンとコンビです)で、相変わらずの硬質な映像を見せてくれます。
音楽はダニー・エルフマン。タイトル・バックのドコドコ音楽も結構盛り上がる。
脚本「羊たちの沈黙」と同じテッド・タリー。レクターに届いた手紙を分析しようとするくだりとか盛り上げ所が相変わらず巧く、実はたいしたこと起こってないのに盛り上げる手腕は前作同様。(前作で一番盛り上がるところが、レクター博士を移送する場面と言うだけでも推して知るべし)

アンソニー・ホプキンスはちょっと過剰にレクターを演じていて、ちょっとパロディのようにも感じるのが残念ですが、シリーズとしての統一感を図ると言う企画意図としては気になるほど老けていなかったのでよかったのではないでしょうか(なんせ12年も経ってたりするし)。

個人的に一番よかったのは盲目の女性を演じるエミリー・ワトソン。この人そんなに美人ではないと思うんですが、凄く強個性的でチャーミングですねえ。
個人的に一番笑ったのはフィリップ・シーモア・ホフマンのはまりすぎている新聞記者。当初彼が犯人のダラハイドでキャスティングされていたそうですが、そちらもはまりすぎなのが笑える。