男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

ドラえもん放送開始

という訳で、本日から一新されたアニメ版「ドラえもん」が放送開始しました。

1時間のスペシャル枠で、三話放送されました。先ほど記念すべき第一話「勉強べやの釣り堀」を観たので、早速感想を。

この「勉強べやの釣り堀」は原作も超傑作なのですが、リニューアルに際してこれが第一話に選ばれた理由は、前回のアニメ化の際のパイロット版として作成されたのがこの話だったからだと思われます。

個人的には心機一転ということもあるので、きちんと「未来の国からはるばると」から始めて欲しかったとは思います。

まあ、それはおいておいて。

スタッフ達の言葉にもあるように、今回のアニメ化ではできるだけ原作のテイストに近づけ、スラップスティック・コメディにするようなのです。果たしてこのエピソードを見る限りでは、原作どおりの導入部や追加エピソード(海の中での釣り←この時点でかなり狂っているの高ポイント)も含めてテンポがかなり良くなっており、方向性は間違っていないように感じました。
意図的に何度も繰り返される、ドラとのびが二人で見合ってニンマリというシーンはベクトルは違えど《二人で馬鹿をする》ボク好みの関係性を保持しており、ドラを保護者の立ち位置に置くつもりはないようで少し安心しました。

描写にしても、原作どおり《眼鏡をつけたまま水面に顔面を突っ込むのび太の異常な水中確認方法》なども繰り返し挿入されるだけでなく、水溜りに顔面を突っ込んだ際に、地面に顔面が直撃しながらも(目が「十」なのもポイント高し)意に介さずに淡々と水溜りであることを報告するあたりのセンスは光るものを感じました。

追加のギャグとしてもズボンがすぐに脱げて半ケツあたりはFらしくないので好きではないのですが、水中で「一匹ずつじゃ物足りない」と吼えたドラが、ビッグライトで手ばりを巨大化させて、化け物のようなマジックハンドが魚群をグワシと握りつぶすあたりは爆笑しました(確実に圧死しているであろう魚たちの描写を無視するあたりも笑える)。

落ちのあたりのブツ切れ加減も原作どおりでいいんじゃないでしょうか。まあ、「さっそくはいろう」という

度肝抜くテンションには及ばないなあと思うのは贅沢に過ぎるというものでしょうか。(水中に二人が没するということで、漫画マジックである「時空を超えたしずか風呂に現れるという現象」をクリアしているあたりは見事でした)

新キャストによる吹き替えですが、何のことは無いすぐに慣れました。恐らくボク自身が20年近くアニメから遠ざかっているからなのでしょうが、全体的に違和感は無かったように感じます。それより、ママの声がエヴァの葛城さんだったことが一番衝撃でした。

また、のび太に関しては、小原乃梨子さん自身が超絶技巧の持ち主であり、もっともF氏のギャグセンスを理解していたと思っているので、これは分が悪いかと思っていたのですが、なかなかどうして意外にのび太声だったので驚きました。まあ、本当に原作通りのテイストに近づけるためにはやはり小原さんぐらいの「悪魔的」素養が必要だと思いますが。(それぐらい小原乃梨子さんは凄いのです)

ドラえもんに関しては当然あれこれ比較されるんでしょうが、そんなもんナンセンスなので皆さんなれればいいだけです。ただ、やはり原作に近づけるならもっと突き放した「3口」感は必要だと思いますが。

↑この「3口」感だけは、大山のぶ代さんですら成し遂げてないですからねえ。まあ、アニメ自体にこの感覚は導入されていないわけですが…

とりあえずボクは全然OKでした。

コンタクト

コンタクト 特別版 [DVD]

待望のBShiでの放送を観ました。よくハイビジョン放送の画質を論じる際の指針になっているような作品なのですが、細かいところでさすがと唸らせられ、全体的に劇場で観たときのスケール感がかなり再現されているように感じました。ただ、困ったことにあまりにも映画自体が面白すぎるのでのめりこみすぎて…

<ハイビジョンの見所>

  • 宇宙

この作品の冒頭からクライマックスに至るまで、宇宙空間の描写はこれぞハイビジョンとも言うべき高密度な映像で再現されていました。CGで作られたそれらは非常に親和性が高いのかもしれないですね。背景として用いられる夜空も星が細かく瞬いているので、ここらあたりも見所だと思います。

  • 水面

ハイビジョンで映像を見るたびに驚かされるのが水の表現です。ワシントンの池や、家庭用プールにためられたちょっとした水に至るまで、画面に映るだけでオっと息を呑まされます。ただ、それだけに苦手とされるCG製の水面は余計にうそ臭く感じられました。まあ、この映画自体いまや結構昔の映画になってますからねえ。

この映画はジョディ・フォスター抜きでは語れない凄さがあるのですが、科学者らしいスッピン顔から、いかにも普段していないんですよという化粧顔まで見事に再現されています。歳相応の皺や肌のたるみなどもキチンと再現されていて満足できました。

今までは特に目を引くわけでもなかったのですが、終盤の聴聞会のシークエンスは圧巻でした。縦にも横にも大きな空間を切り取った映像が圧巻で、階段状にズラっと座る調査会の面々や、立錐の余地も無く画面に入っている傍聴人たちが物凄い高密度で再現されていて、それこそその場に居るような気分になりました。

  • ペンサコラ

主人公がいよいよワームホールを抜けて辿り着いたのは、子供の頃の記憶を再現したフロリダ州の海岸。そこで父親の姿を借りた知的生命と対面する訳ですが、そのシークエンス全体がしっとりとした画調になるようイフェクトをかけられていて、周りの風景の居様にクッキリハッキリ再現された画調との違和感が非常にそのシークエンス自体の「記憶を使っている」感が出ていて素晴らしいんです。これを映画館で観て以来忠実にモニターで再現されているのは驚きました。あの絶妙な感じはDVDではただの違和感になっているだけなんですよね(ここはかなり主観的なものですが)。