『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をブルーレイで観ました
80年代に青春を送った人間にとっては、85年の年末に公開されたこの作品と『グーニーズ』は思い出と切っても切り離せない作品だと思います。しかし、『グーニーズ』が思いで補完が必要な映画なのに対して、こちらの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』はほぼ「完全無欠」と表現してもいいようなド傑作であることに異論のある方は少ないでしょう。それぐらいの強度を持つ作品です。
公開から27年を経過してもまったくその面白さは衰えませんし、何度観ても新たな発見のある作品です。
今回ブルーレイで初めて観直してみたのですが、WOWOWなどで放送されたハイビジョン放送を軽々上回る鮮鋭感とディティールの再現性はさすがだと感じました。ロスレスのサウンドもキッチリと迫力を増しているのが素晴らしい。
マーティーが家に帰ってきて壊れた父親の車を見るショットなどは、キチンと夕方の時間帯が分かる絶妙の色具合で、そういった情報量の多さと暗部再現の豊かさもブルーレイの醍醐味。
それにしても絶え間なく繰り出されるギャグがどれもこれも外れなく面白いのには恐れ入ります。ゼメキスとボル・ゲイルのコンビがノリに乗っていた時のシナリオだと分かります。また、中盤のスケボーチェイスのやたらと盛り上がるアクションや、クライマックスで展開されるハラハラドキドキのサスペンスの巧みさは娯楽映画としての水準を大幅に向上させています。
また、子供の頃から何度観てもグっとくるのは、お父さんのジョージがビフにビビりながらもガタガタ震えながら立ち向かうシーン。「こうでありたい」と強烈に心に刻み込んでくれたシーンでもあります。名作には必ずこういうシーンがありますし、こういうシーンがあるからこそ名作なんでしょう。
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イギリス盤及びドイツ盤などのヨーロッパのブルーレイセットは日本版と中身は全く一緒です。笑っちゃうぐらい安いので、どうせ買うならセットですよねえ。