男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

WOWOWドラマ『贖罪』第一話目を観ました

http://www.wowow.co.jp/dramaw/shokuzai/

WOWOWで放送が開始した黒沢清監督脚本の『贖罪』

第一話目を観ました。

原作は『告白』の湊かなえ。第三作目だそうです。一冊も読んだことがないのですが、『告白』同様「いやあな話」なので黒沢清との相性は抜群でした。

もともとテレビでも活動している黒沢清監督なので、フィルムではないハイビジョンビデオ撮影でも相変わらず「どんよりとして厭な空気」を充満させている。『叫』などでも同様に「厭な空気」を作り出していた撮影の芦澤明子さんが素晴らしい仕事をしている。彼女は『南極料理人』では明朗で穏やかな映像を作り出していたので、監督の意図するビジョンを的確に再現できる見事なスキルの持ち主だ。黒沢清監督が好んで使う「中途半端なフルショット」でも、それが生み出す「厭な」効果をキチンと把握している。加えてどんよりとした小学校の体育館の入口に集う子どもたちと、それを突き放したかのように機械的に移動していくドリーショットも素晴らしい。

役者陣も「厭な」感じを実にいやあに演じていて、森山未來の底力を見た思いです。小泉今日子のドスの効いた恫喝や(相手は子どもだし!)、憎々しさも巧妙なキャスティングの賜物だ。

あの絶妙にタチきられて顔が見えない気持ちの悪い犯人って誰なんだろう? 香川照之っぽいんだけど。

オムニバスだってことも知らなかったので、一話目が独立して完結していたのも驚いた。でも、こんなのが後4話もあるのかと思うと、新年早々WOWOWのアグレッシブさに敬意を表したくなります。

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