男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

涼宮ハルヒの詰合 ~TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」劇中歌集シングル~


やっぱり『恋のミクル伝説』は笑いが止まらない

こちらは『ライブ ア ライブ』の放送直後に発売されたマキシシングル。劇中でハルヒがENOZという架空のバンドの一員として唄う二曲と、ご存じ『恋のミクル伝説』が収録されている。
ENOZの二曲は劇中と違ってフルコーラスになっており、歌もハルヒのソロではなくバックコーラスが入っている。こちらも迫力たっぷり。本編で山本寛が宣言したとおり、「演奏の作画(特にドラム)を完璧に作画」されているのが圧巻。これも高畑勲が『セロ弾きのゴーシュ』のアニメ化で指の動きまでトレースした方向性に合致する。一曲だけでも凄いのに、二曲も演奏するなんてハッキリ言って狂ってますけどね。しかも二曲ともオリジナル楽曲ってのも凄まじい。


ただ、何度聞いても最後に収録されている『恋のミクル伝説』のフルバージョンに消し飛んでしまうのが恐ろしい。

恋のミクル伝説』はテレビバージョンの一番だけでも破壊力が異常なのに、このCDに収録された二番がまた未曾有の無茶苦茶さ。

作詞の山本寛曰く『製作で疲れ切っているときに二番の歌詞を急に作ったから、”愚痴”になっている」。

出世の遅いアナタのパパも
元気を出して(飲みにいこう!)
ふしぎなパワーミクルビーム
かけてあげるわ

未来にもあるのかな勇気と希望
もしもなかったら少し困るな
あの人もいつの日か私を捨てる
そんなのイヤよ、強く抱いてね

Come On! Get chance!(かもんげっちゃーんす)
Come On! Get chance! Baby!(かもんげっちゃーんすべいびー)
TOBで株を買い占め
Come On! Get chance!
Come On! Get chance! Baby!
三年越しにMonkey Magic Tonight

仮にも「恋の」とか枕が付いている歌の歌詞なのに、

♪出世の遅いアナタのパパ

だの

TOBで株を買い占め

だの

捨て鉢すぎる歌詞が最高。

地味に

未来にもあるのかな勇気と希望
もしもなかったら少し困るな
あの人もいつの日か私を捨てる

のパートもツボ。

勇気と希望に対して、無くても「少し」しか困らないのかよとか、急転直下で「あの人もいつの日か私を捨てる」と私事を口走るあたりは正真正銘の電波。二番を聴いてこそ真価が分かる名曲だ。