男たち、野獣の輝き

旧映画ブログです。

Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

1080/24pの凄まじさ

想像以上!

やっとこさDVDやBDの入った箱を開封したので、とりあえずPS3で今回のテレビの最大の目的である1080/24p再生を確認してみました。

先ずPZ80の画面設定内にある24pダイレクト入力の設定を96Hz変更。デフォルトだと60Hzのままなので、それだと今までどおりの2-3プルダウンになってしまうはずです。(これって一般的に使う人は絶対に変更しないよなあ)

観ている途中に変更したのですが、これが驚くほど緻密になるので正直驚きました。

本や何かで読んでいても、実際は「パっと観で変わるもんかねえ」と懐疑的だったのですが、やはり24フレームの恩恵は素晴らしいです。本来フィルムがもっている1秒間24フレームをキチンと再現するだけでこれだけ変わるのかと驚いてしまいました。最初は1080pの細密さと混同しているのかもと思ったのですが、切り替える前と後では明らかに違うので間違いないです。

機動警察パトレイバー2 the Movie [Blu-ray]

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前回も書いたとおり、固定画素ディスプレイはオーバースキャンが無いので、ディスク内の映像情報は原理的にすべて映し出しているようです。
なので、劇場で観て以来何度も確かめたくてかなわなかったこの映画を再生しました。
何が確認したかったかと言うと、

1.タイトル部分で、映倫マークがちゃんと切れずに収録されているかどうか。

これがどうして重要かというと、あのタイトル部分は映倫のマークが出るタイミングで音楽の低音がブワーンと盛り上がるようになっているからです。映倫マークも演出の一部になっているわけです。ここが切れちゃっているとお話にならない。でも、今までのブラウン管だと切れてはいなくてもギリギリが限界でした。

ところが、今回は切れていないどころか、劇場で観た通り画面内のいい位置に鎮座していました。これは感動。

2.二課の連中が持っているバット。

ヘルハウンドに二課が襲撃されるシーンで、仮眠室の整備員の一人が窓枠のところでバットを構えていると言う全然笑えないギャグがあるのですが、これも今までのディスプレイではかろうじて整備員が見えているだけでバットが映っていた試しがありませんでした。これもギリギリの部分にキチンと構えているのが確認できました。まあ、これはだから何だと言うもんですが、劇場で非常に気に入っていたシーンだけに見えないのはいやなもんでした。

と、ここまではオーバースキャンを確認したに過ぎません。

実際の画面がどうだったかというと……


信じられないほどクオリティがアップしていました!

いや、もともとソフトにはそれだけの情報が入っていたわけですから、やっとそれが再現できたと言うべきでしょう。

+オープニング・シークエンス
戦自のレイバー内がバッチリ確認できたあたりからテンションが一気にあがりました。柘植の表情や各種機器のディティールが細かく認識できるので、シークエンスの緊張感が全然違っているんですよね。
戦闘後に柘植が見つめる仏像の顔面のアップも緻密なクオリティで観客の心にグっと迫ってきます。あそこでどれだけグっと迫ってくるかでタイトルが音楽と共にドンドドン! と始まった時の興奮は段違いです。(LPCMの2chドルビーサラウンドも今までのソフトとは迫力が全然違います)

+幻の空爆シーン
思わず全編通して観てしまいたくなるのをグっとこらえて、前半の一大クライマックスである幻の空爆シーンを観てみます。このシークエンスも照明を落とした暗い中空SOC内も暗部の情報がキチンと再現されています。ここも劇場で観たときの印象に非常に近いです。ビデオは論外としてもLDやDVDでは暗すぎてディティールどころではなかったです。黒レベルをいっぱいにあげてやっと確認できるほどですが、それでは薄明るい画面になってしまって演出が台無しになってしまいます。BD&プラズマでは暗いところは暗いまま、描きこまれたディティールを忠実に再現していることが確認できます。
背後のディスプレイ上に映し出されている文字情報も24pの恩恵で異様にクッキリはっきりと読み取れます。

+治安出動
中盤の激燃えシークエンスである自衛隊の治安出動シークエンス。ここでも暗部がまったく潰れることなく微妙なタッチで描きこまれているのが分かります。あれって真っ黒に潰れてシルエットのようになっている演出にも見えるので、どっちがいいかは好みの問題ですが、やはり描かれているものは観えたほうがいいでしょうね。自衛隊員のきょとんとした表情がハッキリと確認できるだけでも演出上の意図がよりよく伝わりますし。第一すべてが手で描き込まれているアニメーションでは単純に描いた人が報われるし。

*状況開始
本編中最大の見せ場である、ヘルハンド三機による空爆シーンと後藤と南雲の尋問シーンが絡み合う傑作シークエンス。ここでもヘリのテールに描かれた『陸上自衛隊』の文字がハッキリと読み取れます。ここも今までのソフトでは黒く潰れて何のアップか分からない状態でした。あそこで『陸上自衛隊』の文字がアップで映し出されるショッキングさは非常に重要です。
後藤と南雲の尋問シークエンスでは”二人とその背後に立つ男二人と東京の地図”をアイラインで真正面から捉えて余計なカットを全然割らない映画的なショットが最高なんですが、ここでも左右の空間が広がることで構図の生み出す緊張感がさらに伝わってきます。
また、後藤を捉えた有名な魚眼レンズ効果のショットでは、背後の男が湾曲しながらもフレームから切れていないことが非常に魚眼感を保っていて重要です。アレが切れると台無しになってしまいます。

それにしても燃えに燃えるシークエンスですねえ。

+イクストル戦
これも非常照明の赤い光を光源とした大変見辛いシークエンスなのですが、モノの見事にハッキリと細部が再現されています。イクストルを操作しているケーブルがウニョウニョうねっているのも細かく確認できます。レンズの細かい動きや薬きょうの動きなど、素晴らしく緻密に描かれているのが分かりますね。


ここまで観ていて、ちゃんと全編通して観たいと痛感しました。やっぱりこの間感じた衝動は嘘じゃなかったようです。