『ブリット』を久しぶりに観ました。
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ブリットの日常という意味では的確なタイトル
パブロ・フェッロによるオープニングクレジットが驚異のカッコヨサで今でも脳天がしびれる『ブリット』
先日友人の藤川さんが『ブリット』のサントラを聴いている事をフェイスブックに書かれて、その後こちらのオープニングクレジットの話になだれ込みました。
そうなったらもう当然サントラが欲しくなる。実は流通しているサントラには二種類あり、ラロ・シフリンが再録音した盤と、映画に使われたそのままの文字通りの意味でもサウンドトラック盤だ。で、当然オリジナルの盤が欲しくなるわけで、早速Amazonに注文してみたところ〈2〜3週間で入荷予定〉となっている。
まあ、ダメ元で注文してみたところ、今度はサントラの師匠であるSOWさんからツイッターで「タワーレコードなら在庫有りです」というありがたい情報が!
そこで、タワーレコードのHPに行ってみたところ「在庫僅か」という表示に!
すわ、急げええとばかりに購入手続きを進めたのですが、決済の部分で先に進まない。どういうことだろう? と再度確認してみると「在庫切れ」の状態に。なんてこった!
まあ、Amazonの入荷を待つかと。
ただ、それでは燃え上がったラロ・シフリン熱とブリット熱が収まらないわけで。ではどうするのか?
本編を観れば解決!!!
というわけで、早速BSプレミアで録画しておいた本編を鑑賞したという顛末です。どういうわけかブルーレイは発売中止になったまま。
20年ぶりぐらいに観た本編は、子供の頃観た時の印象とは全然違っていて、ピーター・イェーツのかっちりとした演出とスティーブ・マックィーンのクールな存在感がからみ合い、やたらと堪能させてもらいました。やはり、有名なカーチェイスのシーンが印象深すぎて、子供の頃はアクション映画のように観ていたのかもしれません。大人になってみると、この映画はブリット刑事の日常を淡々と描いているだけなんですよね。その日常の中でたまたま陰謀っぽいことに巻き込まれたり、カーチェイスが始まったりという。それでもそれがブリットの日常なんだと思わせるのが、マックィーンの存在感の成せる技ですね。
あと、子供の頃は「お話がよくわからない」ということすらもよくわからなかったんですがw 今観ると結構単純な話でわかりやすかったです。
要するにロバート・ヴォーン演じる下衆議員と司法取引をして組織(ギャング?)を裏切ったロスという男が、組織に狙われたくないし議員との取引にも応じたくないってことで、ある男を身代わりに立てた上にそいつを裏切って組織の殺し屋に殺させるんですね。ただ、マックィーンが「これはなにか臭い」と思って男が死んだことを隠して色々するから事態が混乱をきたすというw
一応ミステリーなので、どうして殺し屋を隠れ家に自分で入れて、しかも殺されちゃったのかという「謎」がポイントになるようですが、これがまあ「淡々」と進んだ上に、謎が明らかになる場面も「淡々」としているので、「え? あれ? どうなってんの?」とw
ただ、そこがキング・オブ・クールですよ!
淡々としているのがすごくいいんです!
マイケル・マンがオマージュを捧げた空港でのチェイスもやはり「淡々」と進むんですが、出入口でついにロスを追い詰めたマックィーンが躊躇いもなく射殺する(マックィーンが銃を撃つのはここだけ!)シーンがしびれるほどかっこいい。
で、エピローグも特になくて、家に帰ったら愛想を尽かしたと思ったジャクリーン・ヴィセットがちゃんと寝ていて一安心ということろで、フっとクールに終わる。このエンディングもクール!!
そして、ラロ・シフリンの音楽ですよ。これがまあこのクールな映画を盛り上げる盛り上げる。放っておいたらこれみんな寝ちまうぞという危機感がシフリンの筆を走らせたのか、メッチャメチャかっこいいんですよねえ。
特にカーチェイスに入る直前までかかる音楽が最高!
しかも、カーチェイスが始まった瞬間に音楽が一切かからなくなるという素晴らしさ。これですよコレ!
というわけで、やはりサントラが欲しくなったわけで、再度タワーレコードのHPを覗いてみたところ、なんと再び『在庫わずか」と!!
今度はだまされないぞと眉に唾を付けて購入手続きをしてみたところ、今度は見事購入完了!!!
色々とすったもんだのラロ・シフリン祭りです。
・・・
そういえば、事の発端はやはりSOWさんからの情報で、今度『燃えよドラゴン』のサントラが長尺版として発売されるという情報からでした。
Aleph Records (2014-11-11)
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この後、怒涛のようにラロ・シフリン祭りがw