男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『スター・トレック イントゥ・ダークネス』★★★1/2

そりゃ燃えるよ

先行レイトショーに行ってきました。最近あんまりなくなってきた先行公開興行ですが、今回『スター・トレック』の新作『イントゥ・ダークネス』が一週間早い週末興行を行ったのでレイトショーに行ってきました。先週は3日連続モーニングショーだっただけに、夜に映画を観るのはやっぱりいいなあと思いましたよ。子供の頃は先行オールナイトがある映画はほとんどそれで観ていましたからね。

さて、J・J・エイブラムスの最新作であり、前作に引き続いての続編。前作の新生スター・トレックはかなり好きな映画で、クリス・パイン演じるカークも、ザッカリー・クイント演じるスポックも、カール・”ドレッド”・アーバン演じるドクター・マッコイも、そして何と言ってもサイモン・ペッグ演じるスコッティなどなど、キャストがやたらと魅力的でした。今回全員が続投していると知ってからかなり期待していたました。そこに今や時の人といってもいいような人気者になった、ベネディクト・カンバーバッチが加わるということで、一体どんな映画になるのか期待と不安が入り交じる状態に。

結果、前作のキャラは相変わらず素晴らしく、特にサイモン・ペッグなどは明らかに前作での好評を受けて扱いが良くなっていますし、我らのカール・”ジャッジ”・アーバンも相変わらずの偏屈ブリで気持ちいいぐらい楽しませてくれました。

そして、前作でも素晴らしかったザッカリー・クイントのスポック。今回も強烈に良かったのですが、中でも後述するクライマックスのアクションでは個人的なツボを鷲掴みにされました。

で、問題のベネディクト・カンバーバッチ。名前だけで世界を席巻したと言っても過言ではない特異な役者さんですが、世の中(特に日本)ではシャーロック・ホームズの現代版を演じた『Sherlock』で人気が爆発。あまりにも特徴的な馬面と貴公子然とした風格が漂う役者さん。これがまあ、なんとも言えず素晴らしかった。

もちろん脚本の段階で誰がやってもあのキャラクターは儲け役以外の何者でもないわけですが、ベネディクト・カンバーバッチはそれに負けず、独自の芝居と佇まいで完全にキャラを食ってましたよ。あれには驚かされました。

特にクライマックスでみせる「走り」

逃げるベネディクト・カンバーバッチ、追うザッカリー・クイント。

この二人の全力疾走をカメラが真横から見事に捉えたカットは鳥肌ものでした。個人的に人間が全力疾走で走るシーンやカットが大好きなので、あの真横からのカットは一体全体どうやって撮ったんだろうと思うほど素晴らしかった。そして、見事な疾走を見せてくれた二人の役者も絶品。あれはここ10年でも最高の「疾走」シーンだったと思います。この失踪シーンが素晴らしいのは、二人のキャラの動機と感情が明確に観客に伝わっているからで、観ている方は一心同体になって突っ走ることができるんですよね。まあ、どんなアクションでもそうですが、キャラクターの「動機」「目的」「感情」などが明確であればあるほど燃えるんですよ。

いやあ、面白かったです!!