男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『ダイヤルMを廻せ!』

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中学1年生の時に第二回TBSノーカット10週で放送されたのを観て、すごくお気に入りの作品です。

ヒッチコックは初体験が『サイコ』だっただけに、サスペンスとかホラーというイメージが強かったんですが、この映画の王道のミステリーがかえって新鮮だったのを覚えています。コロンボが大好きだったので、同じく倒叙型のミステリーなのも嬉しかった。

と言うよりも、この映画がミステリーだと分かったのは終盤に警部補があれこれと犯人を罠にかけようとするあたりなんですね。「ああ、これコロンボじゃないか!」と。

前半からまんま舞台を映画に移し替えたような構成で、ある意味非常にヒッチコックらしいスタイル。風景すら合成処理で済ませちゃう。

中盤の有名な殺人シーンに到るまでの夫による周到な計画の説明なんてよくもそれで画面がもつなあと思うほど。いざ殺人のシーンになるとストッキングで首を締めるタイミングの焦らし方や、ハサミの刺さった背中から床に倒れこむ生理的な痛覚を刺激する演出などなど、ヒッチコックスタイルが爆発。

そして、後半の展開でやっとあれこれと犯人をやり込める展開になるわけです。今観るとミステリーのテンプレートのような作りなのですぐに分かるんですが、逆に子供の頃はそれが新鮮で非常に楽しかった。

倒叙型のミステリーは数多いでしょうけど、映像作品ではコロンボ以外にあまり観たことがありません。この作品はその中でも珍しいんじゃないでしょうか。


WOWOWの放送は非常に濃厚なハイビジョン映像で、恐らく同じマスターを使っていると思えるBlu-ray盤が楽しみになりますが、やはりあちらは本邦初公開の3Dバージョンですよね。本気で3D対応テレビが欲しくなります。

スタンダードアスペクトの3Dってのも興味深い。

意識してみるとちょこちょこと3Dを意識した絵作りがされていることが分かるだけに。


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