男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『恋におちたシェイクスピア』★★★1/2


憎まれ役からだんだんとピエロになっていくコリン・ファースがうまい

ブリジット・ジョーンズの日記』が消化不良だったので、うちの奥さんの希望でこちらの作品を。コリン・ファースが出ているので。最初に観たときはコリン・ファースの役がただの憎まれ役にしか感じられなかったのですが、実は途中からピエロのように笑える役になっているのが面白かったです。コリン・ファースは自分のキャラをよく理解していますね。

映画自体は何度観ても感動してしまう傑作で、シナリオがホントに良く出来ている。美しい撮影や、やたらとそれらしい美術、そして美しい音楽。

中でも大好きなのは、クライマックスの『ロミオとジュリエット』の芝居シーンで、舞台裏にいたふたりが感極まってキスしてしまうシーン。観ている方が「観客に丸見えじゃないか!」と驚くのですが、実はもう芝居のシーンに転じているという、映画でしか出来ない美しい演出。

ジェセフ・ファインズ演じるシェイクスピアも、グウィネス・パルトロウ演じるヴァイオラも、「恋に燃えている」(=さかりすぎな)ふたりを見事に演じていて良い。そして、脇役の隅々まで美味しい場面が用意されているのも観ていて気持ちが良い。

観終わった後の後味の良さが普通じゃない傑作です。