男たち、野獣の輝き

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Beauty Devaisethのファイナル・ファンタジー14新生エオルゼア奮闘記

『キック・アス』をTジョイ大泉のDCP上映で鑑賞


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http://t-joy.net/site/oizumi/facilities/index.html

<映画館デジタル上映の問題点--「キック・アス」劣化上映によせて>

<追記:『キック・アス』一部劇場でのデジタル上映の事前告知不足に関しまして>

公式サイトに上映方式が付加されました。

池袋、新宿、有楽町。メインであるシネセゾン渋谷をのぞいて、都内の主要地区で上映されている『キック・アス』が、DV-CAMという「DVDクラス」の画質であることから色々と問題が起こっています。僕が池袋に観に行った時も、係の人が「プロジェクター上映」ですと執拗に注意していたこともあって、初期に観た人から相当苦情があがっていたと考えられます。

1)DCP(デジタルシネマパッケージ)上映 映画館での上映を念頭においたデジタル上映システム。クオリティはブルーレイを凌駕し、2K/4K/3Dに対応。4Kでは、4096×2160ピクセルに相当する。TOHOシネマズ系列

2)HD上映 ブルーレイ画質での上映。BDやHDCAM等で納品され、HD画質で上映される。最高で1920×1080ピクセル相当。アニメ「空の境界」ではPS3で上映されたこともある。

3)SD上映 地上アナログ、DVD画質での上映。DVDやDVCAM、デジβ素材で納品される。720×480ピクセル相当。新宿武蔵野館/シネ・リーブル池袋/ヒューマントラストシネマ有楽町


では、1)のDCP上映はどうなのかと思い、ちょうど近くのTジョイ大泉がその方式で上映していることが分かったので、今日観に行ってきました。

結論から言うと、「大丈夫だ。問題ない」

SONYのシネアルタのロゴから始まり、明らかにフィルムとは違うデジタル感あふれる高精細な画質に驚かされます。

ナイトシーンなどではザワザワが目立ったり、ロングショットではデジタル特有のノイズがチラチラしますが、フィルムと違う「一枚フィルターが除かれた」ような高画質は必見です。ただ、噂では2Kソースだそうですので、本来の4Kソースでの上映だったら明らかにより高画質だったかと思うと残念です。

そして、なにより凄いのは「音」。池袋とは次元の違うド迫力サウンドです。ブルーレイのロスレス音声はdts-HD7.1chですが、今回の上映ではロゴなどが出てこなかったので、どの方式か気になりました。SONYのシネアルタなら、SDDSだったりしないのかな。そりゃないか。

池袋や新宿などは劇場側に設備がないから仕方がないですが、これから劇場に観に行こうとなさっている方は行く前にチェックされるといいでしょう。まあ、いまどきのシネコンなら大抵設備は整っているはずです。

・・・

劇場での二回目の鑑賞は、毎日家のモニターで見続けているだけに、そのデカさがまずたまりませんでした(Tジョイ大泉がまた座席は少ないのにでかいスクリーンなんですよ)。何度も観ているシーンも、画面の大きさによってかなり印象が変わる部分が多く、「映画は映画館で」という根本を再認識させられます。キック・アスの飛ぶシーンなんて、街の情景が緻密なだけにすっごく「浮遊感」を感じさせてくれます。

ヒット・ガールことクロエ・グレース・モレッツのご尊顔もでかい画面でたっぷり堪能できます。クライマックスの「暗闇」演出は劇場の暗闇でこそ効果のある演出で、あそこの「血が沸騰する」ような興奮はたまりません。場内がギスギス緊張してくるのが伝わってきて燃えました。


また、町山智浩氏の監修した字幕も、久々に読むと「分かりやすく丁寧」なのが嬉しい。かなり超訳っぽい部分も多いのですが、それによって分かりにくいジョークやパロディも楽しめますね。


いやあ、映画館で観るのは最高でした。