『ドーン・オブ・ザ・デッド』★★★1/2

ドーン・オブ・ザ・デッドディレクターズ・カットプレミアム・エディション [DVD]

オリジナリティ満載の傑作リメイク

ハロウィンなのでホラーを観ようということで。

もはや『ゾンビ』のリメイクというよりも、ザック・スナイダー監督のデビュー作として有名になってしまった感のある傑作。こちらから観ているという若いファンも多いのではないでしょうか。こちらを観てからオリジナルの『ゾンビ』を観るとどういう感想になるのかかなり気になりますが。

ゾンビが溢れかえった世界でショッピング・モールに閉じこもるという鉄板のプロットは踏襲しつつも、ジェームズ・ガンの脚本がかなりオリジナリティにあふれているのが面白さのポイントでしょう。中でも一見冴えない（すぐに殺されそうな）キャラであるスティーブが実は主人公として物語を引っ張っていくのが素晴らしい。ホラー映画ではほとんどお目にかかることのできないキャラは出色。どう見ても脇役キャラの風体なのですが、常にパニックと戦い、状況を冷静に判断して、ひとりよがりなホラー映画キャラを説得していく姿は実に魅力的。彼の地に足のついたキャラクターに引っ張られるようにバラバラだったチームが結束していく展開は実にロマンがあって楽しい。

それにしても何度観ても冒頭15分のアバン・タイトルはヤバい。あの終末感と緊迫感は見事過ぎ。

うっかり、ムービー・プラスで放送されたHD版を観たのですが、これって劇場公開版なんですよ。ディレクターズ・カットばっかり観ていたので、「え！　あれないの？」と驚きまくり。絶対にディレクターズ・カットでの鑑賞をおすすめします。

そういえば、日本でブルーレイ発売されませんねえ。

Dawn of the Dead (Unrated Director's Cut) [Blu-ray]
Armyan Bernstein

Universal Studios 2008-09-30
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