『スティング』★★★★
スティング 【プレミアム・ベスト・コレクション\1800】 [DVD]
ダービー…じゃない、ロネハンだ!(じゃない、ロネガンだ)
お手軽過ぎる映画を観たので、カッチリした映画を観たくて。
子供の頃。レンタルビデオ黎明期(一本1500円が一番安い頃)に借りた映画で、最初から字幕で観るというのが珍しかった頃の思い出の映画。もうむっちゃくちゃ面白くて、当時トランプ・ゲームにハマったのもこの映画の影響。ポーカーチップまで買ったんだけど、田舎の中学生たちの間ではまったく役に立たないし、良く考えればポーカーなんて現金を賭けないと成立しないゲームなんですよね(もしくは魂)。まあ、それでも日がな一日トランプを触って、ポール・ニューマンの手さばきを一生懸命真似しました。(有名なマジシャンの人がダブルでやっているそうなんですが、パンアップするとちゃんとポール・ニューマンが写ってウインクするんですよね。どうやってるんだろう)
今回多分20年ぶりぐらいに見直したんですが、巧妙な脚本や粋な演出は今でも(いや、今の方が)楽しめるのに驚きました。冗長に感じるんじゃないかと思ったんですが、いやはや無駄なところが全くなくて展開が実にテンポ良い。見始めると全然止められないんですよ。
子供の頃この映画を観た動機は、『ジョーズ』のザナック・ブラウン・プロダクションが作っていたって事と、クイントのロバート・ショーが出ていたからなんですよね。そう考えるとザナック・ブラウン・プロダクションは短期間に商業的にも質的にも良い作品を作っていたって事ですね。
でも、この映画はどう考えてもジョージ・ロイ・ヒル監督がノリにのっている時期に作られたってのが大きいでしょうね。それぐらい演出がイカス。
スタッフとしても、ロバート・サーティースの的確な撮影や、イーディス・ヘッドの美しい衣装、伝説のマット画家アルバート・ウィットロックの情緒あふれる背景画などなど、素晴らしい仕事をしています。
話が前後しますが、長らく字幕で観ていた映画なので、今回は新に収録された吹き替えで観てみました。ポール・ニューマンの小川真司さんがすっごく合っていて驚きました。wikipediaで調べたらロバート・レッドフォードのフッカーって広川太一郎が一度も吹き替えてないんですね。確かにこの若造キャラには合わないんですけどね。
いやあ、ちゃんとした映画ってやっぱり面白いよ!